以前から気になっていたココチップを2020年にはじめて購入してみました。
購入したココチップは、こちらのページで紹介しています。
マルチとして使う方法もありますが、個人的に気になるのは土に混ぜて使う方法。
土(ピートモス)に混ぜて使うとココチップの性質上、通気性が向上して根の張りがよくなるとか…。
そこで、僕がいつも使っている用土と比較するために実験を行いました。
※2021年8月、実験結果を追記
(当初この記事ではココチップを使い実験をする予告のような内容でしたが、その後、実験結果を追記しました。)
ココチップと比較するのは鹿沼土、もみ殻
比較するのは、
ピートモス7割とココチップ3割を混ぜたものと、
- ピートモス7割:鹿沼土3割
- ピートモス7割:もみ殻3割
以下画像です。
【ピートモス7:ココチップ3】水をふくませる前
【ピートモス7:鹿沼土3】
【ピートモス7:もみ殻3】
鹿沼土ともみ殻は、僕が普段からブルーベリーの用土として使っているので選んでみました。
初心者向けとして本やサイトで扱われる鹿沼土。俗に言う、かぬぴーですね。
僕が節約目的で使っているもみ殻。
この2つとココチップとでは、根の張りや地上部の成長にどんな違いが生まれるのでしょうか?
※普段はパーライトを混ぜることが多いですが、今回は純粋にココチップ、鹿沼土、もみ殻の違いを比較したかったので使いませんでした。
使うココチップは、Yahoo!ショッピングで購入しました。
実験に使用する品種
条件を一緒にするため、実験に使う苗木を6号ポリポットに植え替えて、油粕も施して実験開始。
左から
- ピートモス+鹿沼土
- ピートモス+ココチップ
- ピートモス+もみ殻
使用する品種はノーザンハイブッシュ系のエリザベス、チャンドラー、ペンダー、パトリオット。それぞれ1、2、3に含まれています。(※苗の都合上、3の籾殻用土には、エリザベスはありません。)
実験期間
2020年6月~2021年7月
期間中の剪定や施肥について
期間中、剪定は条件をそろえるため、全くしませんでした。
肥料については、どの用土も同じ時期に油粕を施しました。
用土実験の結果
用土実験の結果ですが、その前にお詫びです。
この記事では以前、実験結果を遅くても春(2021年の春)に発表すると告知してました。
それが地上部の成長にほとんど変わりがないという理由から、もっと様子を見たいと考え、実験期間を勝手に延長してしまい(+自分の怠けもあります)、結果を確認するのが遅くなってしまいました。
結果を待っていた方はいらっしゃるかわかりませんが、実験結果をブログに載せるのが遅くなってしまったことをお詫びします。申し訳ありません。
話を戻し、実験結果です。
地上部と根の様子に分けて見ていきたいと思います。
地上部
地上部の様子です。
左からピートモス+鹿沼土、ピートモス+ココチップ、ピートモス+籾殻です。
画像の通り、用土の違いで成長に大きな違いは見られません。
自分が確認した印象としては、どの用土がシュート(枝)がたくさん出たとか、太いとはなく、どれもよく成長しているように感じます。
一番右側の籾殻の品種たちの樹高が低く見えるのは、おそらく、そもそも実験開始の時点で他の苗と比べると小さかったからだと思います。(正確には挿し木に使用した穂木が細く実験開始の時点で成長が劣っている。)
また、真ん中のココチップ用土の葉がより生い茂って見えるのは、端の鹿沼用土と籾殻用土の葉が、ココチップ用土の葉に重なっているためと思われます。
根
続いて根の様子を確認していきます。
【ピートモス+鹿沼土】
【ピートモス+ココチップ】
【ピートモス+籾殻】
画像では伝わりにくいかもしれませんが、実際に確認すると、根のはり具合はピートモス+ココチップが一番です。根の量が一段と多いです!
次いで大きな違いはありませんが、ピートモス+籾殻の方がピートモス+鹿沼土のより根の量が多く見えます。
まとめると、根の成長具合の良さは
- ピートモス+ココチップ
- ピートモス+籾殻
- ピートモス+鹿沼土
となりました。
ココチップの排水性・通気性を向上させる性質が、ブルーベリーの根の成長にいい影響を与えたということでしょう。
地上部の成長具合から「どうせ根も違いはないだろうなぁ~」と思っていたのもありますが、ポットから取り出して根を確認してみて、ココチップ用土の根の量の多さには驚きました。
でも、根の成長にこれだけ差があるのに、地上部にその影響がないのはなぜ?
これまで全く剪定をしていないから?実験期間がほぼ1年の短期間なので(用土の分解が進む)来年以降に違いが出るのか?それとも、単に自分の栽培が下手だから?
わかりません…。
根の成長は、ピートモス+ココチップ用土が一番良い、という結果になりました。
ここで連絡。
以前、この用土実験の様子を尋ねてくださった赤と青さん。
その時は地上部のみを確認して「どの用土もさほど成長に違いはない」とお伝えしてしまいましたが、実際はココチップを混ぜた用土が最も根の成長具合がいいようです。
誤った情報をお伝えしてしまいました。重ねてお詫びです、申し訳ありません。
実験中に感じたこと
用土実験とは直接関係がありませんが、実験中に感じたことや発見したことを紹介したいと思います。
実をならせずに根が張るスペースを確保するとよく成長する
用土実験中に強く感じたことは、
鉢増しをして根が張るスペースを確保し、花芽を摘み実をならせない成長重視の栽培すれば、今回使った用土あればよく成長してくれるということです。
実験に使った品種は、枝の途中や株元から太いシュートを出してよく成長してくれました。
あまりにも通気性や排水性の悪い土はいけないのかもしれませんが、土の構成に悩むよりかは鉢増し(植替え)をして根のはるスペースを確保してやった方がブルーベリーは成長してくれんじゃないか?と個人的には感じました。
それでも、土の違いでブルーベリーの成長の違いがあるんじゃないか?と色々と考えるてみるのは楽しいものです。
土の表面に盛り土があったらミミズに注意
実験中に気になったのが、ブルーベリーの鉢の土の表面に、画像のような盛り土のような、もしくは何かのフンが集まったような現象。
僕も最初は何かわかりませんでした。
蟻が巣でも作っているのか?と思いましたが、実験結果を確かめるため鉢からブルーベリーを取り出して中を確認してみたところ、そのような現象がある鉢には共通してミミズが住んでました。
下の画像は、上記の現象があった鉢の根の様子です。ミミズは取り除きました。
画像の中央あたりに、ミミズが移動した跡が残っています。
ミミズが通った後は土が分解され根が崩れてしまってます。これではブルーベリーの成長によくないですよね。
画像のような盛り土があったらミミズがいるかもしれません。いる場合は、苦手な方はミミズが平気な人に取り除くのを頼んだ方がいいかもしれません。
それにしても、鉢と地面の間には空間がありミミズが入り込む経路はないはずなの、あやつらはどこから侵入したんだ?
まとめ(今後について)
ピートモス+ココチップ、ピートモス+鹿沼土、ピートモス+籾殻の用土実験をわずか1年の短い期間ですが実施してみて、
地上部の成長はそんなに変わらず、根の成長具合はピートモス+ココチップが最も良いという結果になりました。
期間を延ばして実験を続ければ、さらに違いが出るのかもしれませんが、庭が狭い自分にとっては、この鉢数(品種数)のまま実験を続けるのは場所などを含め問題があります。
なので今後は、鉢数を絞って用土の違いでブルーベリーの生育に違いが出ないのか様子を見たいと思います。
ブルーベリー栽培歴の浅い素人が行った実験なので間違いがあるかもしれませんが、少しでも何かのお役にたてれば幸いです。