2021年「ブルーベリー休眠挿し」の経過の記録です。
また、今年、はじめて以下のことを試してみました。
- 用土にピートモス+ココチップを使用
- より日光があたる南側で挿し木を管理
まだまだ初心者の域を脱しない自分ですが、試しみてこれまでと違った点などを記したいと思います。
【2021年】ブルーベリー、休眠挿しの経過
2021年、休眠挿しの経過の記録です。
時期は3月末~4月上旬まで、少しずつ挿していきました。
品種は栽培している【ノーザンハイブッシュ】エリザべスやチャンドラー、【ラビットアイ】ホームベルなど。
用土はピートモス7:ココチップ3、ピートモス7:もみ殻3の2種類です。
管理場所は南側。
挿し木開始
挿し木を開始した時点、4月はじめの様子です。
挿し木をした時点では枝状だったり、芽吹いて葉が出ていたりしています。
芽吹いているので、そういった品種については、もう少し早く挿し木をしてもよかったのかも?しれません。
半月後
挿し木をして半月後の4月中旬の様子。
葉の展開が少しずつ進んでいます。
休眠挿しの場合、挿し木をしたブルーベリーは、しばらくは穂木に蓄えている栄養を使って成長するそうです。
この成長も根が出ているのではなく、枝に蓄えている栄養で芽が伸びているようです。
1ヶ月半後
5月中旬。
1ヶ月が経過するまではココチップ用土と籾殻用土の挿木を混ぜて置いてましたが、この頃、比較しやすいように分けて管理し始めました。
【ピートモス+ココチップ】
【ピートモス+籾殻】
この段階で気付いたのですが、ココチップ用土の方が籾殻用土よりも脱落する挿し木が少なく、調子がいいです。
1ヶ月半後の5月中旬の様子としては、芽の成長がストップし、ブラックチップと言われる芽先が黒く焦げたような現象が出てきています。
上記の画像ではわかりにくいので、一本ピックアップしてみました。
ここ(山形)の環境では、だいたい4月中下旬~ゴールデンウイーク明けにブラックチップが見られます。
ブラックチップが出ているのに芽がイマイチ伸びていないのは、自分が使っているさし穂があまり太くないからだと思います。
一方で、自分が挿し木をするとブラックチップが出た後の丁度この頃、脱落する挿し木が出てきます。
抜いて確認すると、こんな風に切り口が茶色に変色してしまっています。なぜ?
2ヶ月半後
6月中旬。
挿し木をしてから2ヶ月半が過ぎ、成長が止まっていたブルーベリーの挿木の中には、ブラックチップからさらに芽が成長し始めました!(品種はエリザベス)
この成長を見るのが楽しく、嬉しくなってしまいます!!
本やサイトでは、いったん止まっていた芽の成長が再び始まると、発根しているとあるので発根している期待大です。
実際に抜いてみるのは忍びないので、もしかして・・・と、ポットの下から覗いてみると、わかりにくいですが発根が確認!
はやい挿木では2ヶ月半あたりで無事、根が出ました。
3ヶ月半後
7月中旬。
そのほかの挿し木も続々芽の成長が見られるので、そういったものは発根していると思います。
まだブラックチップのままの挿し木もあります。
画像は載せてませんが、もちろん、枯れてしまう挿し木も…。残念。
4ヶ月後
挿し木から4ヶ月後の7月下旬、試しにポットから抜いてみました。(乾燥しないようにササっと確認)
自分が行う挿木なので成長が遅いのかもしれませんが、無事に根が成長しています。挿し木が成功し、根の成長が確認できるのはやっぱりうれしいですね!
全ての挿し木が発根しているのか確認したわけではないですが、この段階で生き残っている挿し木は根が出ているか、もしくはこれから出ると思います。
【成功率】
ピートモス+ココチップ:約85%(28本中、24本成功)
ピートモス+もみ殻 :約60% (23本中、14本成功)
挿し木用土にピートモス+ココチップを使ってみたら成功率UP!
今年はじめて、ブルーベリーの挿し木の土として、ピートモスにココチップを混ぜてみました。
その結果、挿し木の成功率が上がりました。
上記の【挿し木の経過】での成功率の通り、ココチップ+ピートモスの方が、もみ殻+ピートモスよりも成功率が高いです。
途中経過を観察していても、ココチップの方が調子がいいです。
【6月中旬(挿し木から2ヶ月半)】
ピートモス:ココチップ
ピートモス:籾殻
挿し木の本数や品種が違うので単純に比較はできませんが、ココチップ用土の挿し木の方がいきいきしていました。何か、挿し木の枝自体がよりはやく大きく(太く)なっているようにも見えました。(これは気のせいかも?)
画像はわかりにくいですが、実際に見るとけっこう違います。
用土にココチップを混ぜると通気性や排水性が向上しブルーベリーの成長がよくなるようですが、挿し木でも同様の効果があるんですかね?
当初はピートモス+もみ殻と実験しようとする意図はなく、手持ちのもみ殻が少なったのでピートモスにココチップを混ぜた用土で挿し木をしてみましたが、予定外の収穫をありました。
ひとつ注意点としては、ココチップのサイズ。
今回は7.5cmビニールポットに2sサイズ(6~13mm)のココチップを使いましたが、途中ホームベルの挿し木が枯れるということがありました。抜いて切り口を確認すると白く乾燥しているようす。
どうやら、挿木の切り口に大きめサイズのココチップがぴったり。水をうまく吸い上げることができなく、挿し木がしおれてしまったようです。
このケースはまれかもしれませんが、挿し木をする場合は鉢の大きさに合わせココチップも小さめのサイズを使用した方が大きな隙間が生まれなくバランスがよさそうです。
初めて南側の日当たりのいい場所で挿し木を管理してみて
これまでブルーベリーの休眠挿しは、半日のみ日光があたる東側に挿し木を置いてきましたが、今年はより日光が当たる南側で挿し木を管理してみました。
その結果、挿し木の成功率があがりました。
ブルーベリーは太陽の光が好きな植物と言われるので、たくさん日光が当たる環境が成功率を高めたのだと思います。
ただ、夏に近づくにつれて太陽の光が強くなります(特に午後からの日光!)。あまりにも日差しが強すぎるとせっかくの挿し木にダメージがあります。
そのため、日差しが強くなる前からは半日のみ太陽光が当たる場所に移動したり、寒冷紗で太陽光を遮断するなど、対策の必要があるかなと感じました。
画像は梅雨明け後の夏の強い日差しでダメージを負った挿し木。葉が変色し、しおれてしまいました。(完全に油断しました…。)
当地は山形なので、梅雨が明けるあたりまでは大丈夫でしたが、もっと暖かい地域ではより早めの対策が必要かもしれません。(でもこの点は、各地域の気候や家庭の日当たり具合、管理方法に合わせるのが一番ですね。)
終わりに
以上、2021年、ブルーベリー休眠挿しの記録でした。
個人的には、用土に一定の通気性や排水性があり、より日光が当たる環境で挿し木を管理すると、休眠挿しの場合は成功率が上がるかなと感じました。