自宅の庭でとれた柿。
熟しすぎて実がやわらかくなり、個人的に苦手なとろとろとした食感になってしまいました。
この熟した柿をどうにか食べれないかと考え、完熟した柿を冷凍して、初めて冷凍柿を作って食べてみました。
解凍までにかかった時間、食べてみてどうだったのかを紹介します。
冷凍柿の作り方は冷凍庫に入れるだけ
参考までに、自分がつくった冷凍柿の作り方を紹介します。
作り方と言っても、作るといったことは一切ありません。
洗って乾かした柿をラップに包んでビニール袋に入れ、それを冷凍庫で冷凍しただけです。
室温と冷蔵庫で解凍。かかった時間は?
気になったのは、どのくらいの時間で解凍がすすみ、食べれるようになるのか?ということ。
思いついた解凍方法は、
- 暖房の効いた室内の常温で解凍する方法
- 冷蔵庫で解凍する方法
解凍時間の目安を調べるため「冷凍柿 解凍」で検索したら、「味の農園」さんの『柿を冷凍保存する方法|味の農園』が一番上に表示されたので参考にさせてもらいました。
その情報によると、解凍時間の目安は以下のようになっています。
丸ごと冷凍した場合、室温で30分~1時間程度で半解凍状態になります。冷蔵庫では1-2時間かかります。
(出典:https://www.ajfarm.com/18135/)
料理に疎い自分としては、上記の半解凍が具体的にどのような状態なのかイメージできませんが…。
この時間を目安に、2つの解凍方法では、どのくらいの時間で食べれるようになるのか?簡単にですが試してみたいと思います。
室内の常温で解凍する場合
まずは常温で解凍する方法。
冷凍の柿を室温に戻して、スプーンですくえる状態になることを目指して解凍してみます。室温は暖房が効いており、温度は20℃です。
それでは解凍していきます。
【解凍開始直後】
冷凍庫から取り出した直後、ラップに包まれている冷凍柿の様子です。表面はカチンカチンに凍ってます。
ラップから出してみました。周りには薄く霜がついてます。
スプーンでたたいてみるとゴンゴンと鈍い音。これ本当に食べれるようになるの?というのが率直な感想。
【冷凍庫から出して、10分後】
さらに霜が濃くなりました。
指で押すと外側がほんのりへこんだので、包丁でヘタの部分を切ってみした。
すると外側は少し刃が入りますが、それより中へは進まず。ほとんど解凍は進んでないようです。
※柿は凍っているので、不安定で転がりやすく切りにくいです。無理に切ると包丁で手を切ってしまう可能性があります。包丁で手を切らないように注意して下さい。
【冷凍庫から出して、20分後】
さらに10分後。
もう一回切ってみると、さっきよりは進みましたが、中心部の前で止まってしまいます。
【冷凍庫から出して、30分後】
さらに10分後、解凍を始めてから計30分が経過しました。
外側を指で押すとへこんで、溶け切っていない程度にやわらかい状態になりました。改めて包丁を入れてみたところ、今度は刃が中心まで届きヘタがとれました。
冷凍から取り出し20分~30分あたりで、より解凍が進んだ印象です。
その後、中身をスプーンですくってみると、柿にスプーンは入りますが、簡単に実をすくえるほどやわらかくはなっていません。
【結論】
室温20℃ほどの常温で解凍を進めた結果、30分ほどでヘタを切ることができ、スプーンで少し柿をすくうことができた。
室温で半解凍までは30分~1時間との目安がありましたが、試した結果、この30分で半解凍というのは、包丁でヘタがとれるようになって、スプーンで少しすくえるようになる程度でした。
【注意】
繰り返しになりますが、凍った柿は切りにくいです。包丁で手をケガしないためにも切れない場合は、30分経ったからと言って無理に切らずに時間をおいて切ってください。
冷蔵庫で解凍した場合
続いて冷蔵庫で解凍した場合です。
常温解凍と同じように包丁でヘタを切り取ることができ、スプーンで柿の実をすくうことができるようになるまでは、どのくらいの時間がかかるのかを確認してみたいと思います。
冷凍柿を冷凍庫から冷蔵庫に移動し、解凍を始めます。
【解凍開始直後】
冷蔵庫内の温度は画像の通り3.8℃。
正確には柿を置き温度を計測したときは3.6℃でしたが、写真を撮っている間に少し上昇しました。
【1時間経過】
柿の様子を確認すると、1時間たっても冷凍柿の表面はガンガンにかたいです。
【2時間経過】
指で押すとわずかにへこむ程度、これでは包丁やスプーンはわずかに入るのみです。
【2時間30分経過】
指で押すと柿の表面がへこみます。
先ほどよりだいぶやわらかくなった様子なので、包丁でヘタを切ってみました。
すると包丁が入り、ヘタがとれました。
スプーンですくってみてもスプーンが入り、柿の実がすくえます。
【結論】
温度3.8℃の冷蔵庫で解凍した場合、包丁でヘタを切り落とし柿がスプーンですくえて食べれるようになるまでは、2時間30分をかかる結果になりました。
ちなみに今回使用した柿は、直径8cmほどの小ぶりな柿です。解凍がすすみ食べごろになる時間は柿の大きさにより前後すると思われます。
【食べての感想】冷凍柿を食べてみます
完熟柿で作った冷凍柿。
解凍がすすみ食べれる固さになったので、室内で解凍した場合と冷蔵庫で解凍した場合、それぞれを食べて感想を紹介します。
室内の常温で解凍した冷凍柿
まずは室温で解凍した冷凍柿です。
食べ始めはそんなに解凍が進んでおらず、少しの量しかスプーンですくえませんでしたが、いただきます。
一口すくって食べてみると、サクッとした感触で柿が口の中で溶けていく食感!
二口三口と食べ進めると、なめらかさやきめ細やかな食感が感じられ、本当にシャーベットのよう!
味の方は、そんな甘くなくあっさり。冷凍すると甘さが弱まってしまうので、そのせい?と思いましたが、その後も変わりませんでした。
冷凍柿の甘さ加減は、使用した柿の甘さによるようです。我が家の柿はそんなに甘くなかった…。
時間が経つと解凍がすすみスプーンが入りやすくなります。
すると、どこかジェラードのような食感にも。
さらに時間が経つと、ちょっとねっとりしたまた違った食感も出てきます。解凍の進み具合で違った食感になりますね。
食べ終えてみて、冷凍柿はアイスとはまた違った食感で天然のシャーベットといった印象です。(作ったのは冷凍庫なので半分は人工の物ですが、自分としては天然のシャーベット)
甘さはそんなになくあっさりでしたが、個人的にはドロドロな完熟柿の食感は苦手なので、サクサク食べ進められるおいしい食感でした。
冷蔵庫で解凍した冷凍柿
今度は冷蔵庫で解凍した冷凍柿を食べてみます。
すくって食べると、なめらかな食感!
しゃりしゃり感、ガリガリ感がなく、口の中で溶けてなくなる、なめらかなシャーベット。
しかも、冷凍庫でじっくり解凍した柿の方がよりなめらかさがあって、おいしい食感です。
解凍して食べるタイミングの違いもあるかもしれませんが、時間をかけてじっくり解凍した冷凍柿の方が、よりなめらかな食感でおいしく感じます。
それに少し甘い。これも単に柿の個体差によるのかもしれませんが、じっくり解凍した方が甘く感じます。
冷蔵庫でじっくり解凍した方がおいしく感じる
今回はお試しに2つしか柿を冷凍していなく、室温で急いで解凍した柿と冷蔵庫でじっくり解凍した柿のどちらがおいしいのか、再び比較することができません。
そのため、単に柿の個体差、食べるタイミングの違いもあるかもしれませんが、個人的には時間がかかってもじっくり解凍した冷凍柿の方が、くちどけがよくなめらかな食感でおいしく感じました。
市販のシャーベットのような期待感を持つと、期待外れになってしまうかもしれませんが、「本来なら捨ててしまう完熟柿。冷凍するとどうなるんだろう?」といったぐらいの気持ちで試してみると新たな発見があるかもしれません。
捨ててしまうのなら、ぜひ試してみてください。
冷凍した柿の品種や冷凍期間について
今回、冷凍柿に使った柿の品種や冷凍期間について紹介します。
- 品種:富有柿
- 収穫時期:11月
- 冷凍開始:12月
- 食べた時期:2月
11月に収穫した柿を12月に冷凍庫に入れて凍らせ、それを約2か月間保存した後、解凍して食べてみたということになります。
保存方法としては柿を1個ずつをラップに包んで、それをビニール袋に入れました。
この方法で2か月間保存して食べてみて、柿の品質に特に問題は感じませんでした。ただ、ビニールに冷凍庫特有の冷凍臭さがありました。
冷凍保存と言っても冷凍庫内で鮮度は落ちてしまうので、鮮度が気になる場合は早めに食べた方いいと思われます。また厚手のビニールやジップロックに入れて保存した方が、より品質が保たれたのかもしれません。