季節はすっかり秋、柿がおいしい時期となりました。
畑の一角に植えてある我が家の柿の木からは、今年もたくさんおいしい柿が収穫できました。
完熟しているもの、もう少し熟し足りないもの、いろいろ混ざってますが、このかごの他にも同じ量が3つほど。
品種は富有。
僕は自宅でとれる富有柿が大好きなので、富有柿の当地での収穫時期や特徴を紹介します。
当地(我が家)での富有柿の収穫時期
一般的に富有の収穫時期は、10月下旬~12月中旬(食べ頃は11月)と言われています。
山形内陸部の我が家では、10月末から熟すものが出はじめ、11月に食べごろを迎えます。
といっても、この収穫時期はここ数年のことのようです。
祖母に話を聞くと、晩生の富有柿は以前(おそらく、20~30年前か、それよりもっと前)は11月では渋みが抜けきらず渋く、
12月に入ってようやく食べられるような柿の実が出てくるものの、今度は雪が降って凍結したりして食感が落ち、ほとんど食べることができなかったと言っていました。
それがここ数年は、11月でも熟して収穫できるようになったとのことです。
おそらく、温暖化の影響でよりはやく熟し、それまでは栽培に向かなかった当地でもおいしい富有柿が収穫できるようになったのだと思います。(それかうちの富有は、じつは早生富有なのか?)
渋みについては、ほぼありません。
年によっては気候によってなのか、わずかに渋を感じる時もありますが、個人的には食べるには問題ない程度です。
果樹苗の通販ショップでは、富有柿の苗木のページで「寒さで熟さず渋みが抜けない恐れがあり、東北以北の寒冷地では栽培には向かない」などの説明を見かけます。
そのため、東北南部で富有柿の栽培は、営利目的には向かないのかもしれませんが、個人が収穫して食べるには問題ないと思います。
富有柿の特徴
見た目や大きさ
富有柿の見た目は、やや四角さがある丸型。
熟したものは濃いオレンジ色、つやがあって、おいしそうな見た目です。
重さについては、一般的にはひとつ230~250gとあります。
我が家でとれる今年の富有は、大きいもので194g。
小さいので123gです。
剪定・摘果など、しっかりと手をかけて管理をしているわけではないので小さめですが、それでもこのくらい柿はなってくれます。
味や食感
富有は、甘くやわらかな食感の柿です。
完熟した富有はとても甘く、口あたりなめらかな食感。この味わいが、とてもおいしいです。
やわらかな食感が特徴的な柿なので、やわらかく甘い柿が好き!という方にはおすすめできます。次郎柿のような固い食感を好む方には向かないと思います。
でも、熟した柿にある繊維質のような嫌な触感はありません。(熟しすぎると、繊維質のようなもたつきが出てきます。)
僕はどちらかというとやわらかな食感の柿より、固い食感の柿を好むのですが、富有のなめらかなやわらかさは好きです。
また、富有は柿の中では果汁が多い品種と言われています。実際に完熟した富有を食べると、甘い果汁が広がり、そこもおいしいポイントです。
家庭栽培の場合は、固め食感の富有を食べることができる
先ほど富有はやわらかな食感の柿と紹介しましたが、家庭で栽培している場合は、収穫タイミングを選ぶことで固めの食感の富有を食べることもできます。
写真のように熟しきる前のオレンジ色になる前のやや黄色みがかった色合いで、指で押してみて固い食感の柿を収穫することでサクサク食感の富有を食べることができます。
サクっとした富有もおいしいです。
ただ固めの富有の場合、完熟したものと比べると、甘さや果汁が少なくなってしまいます。また、あまり黄色が強く固すぎるのを選ぶと、渋みが残っている場合もあるので注意が必要です。
どの程度の固さがや甘みがおいしいかは、完全に個人の好みなので、機会があるときは自由に選んでみてください。
富有柿は種はあるの?
富有は種なし柿ではないので、種はあります。
単為結果性(他品種と受粉して、種ができなくても実が大きくなる性質)が低いので、他の品種と受粉し種ができることで実が大きくなりやすい品種とされています。
種の数ですが、他に柿の品種が植えてある環境で収穫できる我が家の富有は、少なくても1~2個(たまに種なしも)
多いときでは5~6個(それより多いときも)の種があります。
収穫量はやはり鉢植より地植え
果樹は安定して実がなるまでは数年かかります。
でも、実をつけるようになると、それ以降は美味しい実が収穫できます。(時には病害虫のアクシデントもあります)
果樹は鉢植での栽培も可能ですが、剪定などの手はかかるものの、収穫量は圧倒的に地植えの方が多いです。
今回紹介した我が家の富有柿の木は、先祖が植えたものです。
植えつけた当時は収穫量が少なくても、その後に木が成長して、後の世代においしい果実が収穫できる木を残すこともあるようです。(同時に管理の手間も引き継がれるので、これは考えかた次第です)
僕は鉢植で果樹栽培を楽しむ派ですが、収穫量に目を向けると、広い土地がある場合は、地植えも考えたくなります。
以上、我が家でとれる富有柿の紹介でした。